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リネン工場の現場改善&生産管理術

コスト削減のポイントは「組み合わせ作業」を見つけ出すこと

伊藤良哉 (いとうよしや)

トヨタ生産方式では納品する最終形態は何なのかということを常に考える、ということを前回述べました。最近の自動車部品はコンピュータ化・多機能化が進んで、1台当りおよそ3万個の部品から成り立っています。その3万個の部品がひとつ足りなくても1台の自動車になりません。だからといって協力パーツメーカーがそれぞれの都合で作っていては、仕掛かりが増えるばかりです。

ということで考案したのが「かんばん」という生産のタイミングを指示したカードです。この「かんばん」についてはあらためて解説するとして、さすがに自動車ほどの種類を組み上げられないとしても、どんなものを作っていても複数の種類のパーツ、あるいはパーツ的なものを組み合わせるという作業が伴います。リネンだって単品の納品はほとんどなく、何種類かのリネン材をセットにして納品していますね。今回採り上げるのはこの生産の組み合わせ、あるいはそのタイミングの話です。

以前に工程間の生産のタイミングの話をしたと思います。前工程と後工程に生産能力の差があると、いろいろな生産のムダを産む、という話しです。

例えば前工程>後工程だと前工程に手待ちが発生するし、前工程<後工程だと後工程が作り過ぎて仕掛品が増えてしまう。洗浄工程と仕上げ工程との間に台車がたまるのは、前工程である洗浄工程が後工程の仕上げ工程に対して作り過ぎ(洗い過ぎ)だからです。

これは縦に連続してつながった工程の場合の話ですが、最初に述べた通りどんなものでも何らかの形でパーツを組み合わせる、セットする、アッセンブリーする作業が伴います。出荷前に包装・梱包するなら、そこにも作業が工程として発生しますから、そのように考えればどんな作業にも組み合わせという工程が発生します。リネン工場にはアッセンブリーという考え方はないかもしれませんが、

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この記事の著者

伊藤良哉 (いとうよしや)

◉1959年1月生まれ、名古屋出身。

◉1983年全国ドライ新聞社(現ゼンドラ)に記者として入社。

その間にトヨタ生産方式の物の見方・考え方に触れ、クリーニングでの現場改善に力を入れた取材・執筆活動を行う。またその活動を通じて、トヨタ生産方式の産みの親として世界的に著名な元・トヨタ自動車工業副社長の大野耐一氏と出会い、師事して各地を歩く間に精神面・活動面ともに多大な影響と薫陶を受ける。

◉1985年に改善コンサルタントとして独立、1989年には株式会社エムアイイーシステム研究所を設立。さまざまな業種対象にトヨタ生産方式に基づいた現場改善のコンサルティング活動行なう。これまでに手掛けてきた業種は、クリーニング業はもちろんそれ以外に、リネンサプライ・食肉加工業・水産加工業・自動車関連部品工場・米穀業・窯業・塗装業・染色工場・測量事務所等と多岐に渡っている。また作業改善・体質改善だけでなく、新人社員研修、工場管理者研修、マニュアル作成等、講演やセミナーも同時に行う。

◉「クリーン忍術心得帖」パート1・2を著作(ゼンドラ既刊)を筆頭に著作も数多い。


主な著作

・「クリーン忍術心得帖 Part1〜11」

・「現場改善実践マニュアル」

・「アパレルの仕上げ術・1〜3」

・「アパレルの仕上げ術・Q&Aハンドブック」

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