前年比3割増！ 増え続ける高級ダウン／㈱小羽皮革

リスク回避でアウトソースするクリーニング店急増

インフレで30～40万円に

高級ダウンの値上げが止まらない――例えば、今まで10～20万円で販売され、「高級品だからクリーニング店での取り扱い注意！」と言われてきたモンクレール製品が、継続的なインフレにより、「そんなもんじゃないですよ。昨年ぐらいから30～40万円まで跳ね上がっています」と語るのは、ホールセーラー・㈱小羽皮革（静岡県袋井市）の山田勇人新社長。

工場の中心メンバーである（右から）取締役工場長・横山敬生氏、統括課長・鈴木和弥氏、課長・鈴木弘道氏と松井好広氏の4名を始め、「主役はスタッフ」と、山田新社長は話す

人手不足（特に技術者）や、資材高騰の波が押し寄せるただでさえ身動きがとりにくい状況の中、こうしたダウンの値上げを受け、「弁償のリスクを踏まえてもより安全に高級品を取り扱いたい」と、今年に入り、同社へのアウトソースに切り替えるクリーニング業者が増えている。その結果、3月の高級ダウン取り扱い点数は「前年比3割増」と過去最高の数字を記録した。