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記者の目/震災後、社員が給料求めてきた

大震災のおり、電気、水道、ガスなど生活に関するインフラはいつ頃復旧するのか。今回はつらいけど残したい話はさておき、震災時、やはりお金の話が一番気になるようなのでそれから書いている。

こんなことがあった。あの阪神淡路大地震(1月17日)後の1月末、記者は神栄機械工場にいた時である。事務の女性が『社長、〇〇さんがお給料をもらいに来たわよ』と。それを聞いた社長は苦笑いしていたのを今も覚えている。

たしかにそうなのだ。震災直後、不安な社員にとっては給料が一番の頼りだったのだろう。

当時、三菱兵庫銀行ビルなどは巨大な力で倒壊、他の金融機関も同様、すべて機能を失っていたそうだが、その復興には日本銀行神戸支店長と近畿財務局神戸所長は個人連名で「金融特例措置」を発動、金融機関に現金数百億円を出すなどの素早い英断があったといわれる。また、通帳を失った人にも換金した。その場合、ウソの申告もあるかもという部下に、日銀支店長は義援金と思って支払ったという。

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