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「食料」だけでなく「衣類」の備蓄も重要、真空包装機で簡単に

コインランドリーは近年、家で洗濯が行えないような非常事態に、生活インフラとしての存在感も高まっている。2017年のコインランドリー店アワードでは、万一の際でも、電気と水道の確保が可能と分かった時点で地域住民に無償で開放し、裏のスペースでは小規模ながら炊き出しも行えるなど公益性の高さが評価され、静岡県の店舗が特別賞に選ばれている。
このところ国内では、大きな地震や大雨が各地で発生しており、防災対策に対する意識が高まっている。コイン機器メーカーの㈱TOSEIは、真空包装機器の分野でもトップメーカーであり、災害に対する備えとして一般的に行われている「食料備蓄」だけではなく、「衣類備蓄」にも取り組むよう広く呼びかけている。

なぜなら同社は、2011年の東日本大震災時、宮城県多賀城市の避難所にコイン機器を積載したトラックを搬入し、約1か月にわたって洗濯支援を実施。その経験から、津波や水害のような水が絡む災害の場合、被災後に乾いた衣類に着替えることができるかが生死を分けると実感したからだという。
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TOSEIでは2019年5月、衣類備蓄の重要性を広めるためのイベントを宮城県にて地元大学との共同で開催した

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TOSEIの真空包装機

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おむつは濡れてしまうと使い物にならないと解説するTOSEI・須田雅太郎氏

近年、コインで洗われるアイテムで増えているのが毛布やふとんといった大物だが、これらはそのまま収納すると、かなりかさばる。そこで、一部のランドリーでは真空包装機が設置されているのだが、そんな動きが広がっていくことで、誰でも気軽に衣類の真空パックが行えるようになり、「非常持ち出し袋に真空パックされた衣類やタオル、子どもの紙おむつを入れておくことが当たり前」になるかもしれない。コインランドリーに求められていくこと、提供できるメニューは、どんどん広がっていくのではないだろうか。


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