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【ハンガー越しの景色 ─ 編集部リレーコラム第3回】クールビズは忘れ物が増える?

7月からトップスはワイシャツかポロシャツで出勤しているのだが、衣替え以降、忘れ物が明らかに増えた。特に多いのがスマホで、電車の座席、手洗いの棚といった気が緩みがちな場所が要注意だ。夏が本格的に到来して忘れ物が増えたのは、クールビズへ衣替えした影響が大きいとみている。というのはジャケットというのはビジネス着でもあると同時に“収納着”でもあるからだ。
通常のジャケットには、胸・左右の腰・左右の内側と、5つのポケットが付いている。筆者はクールビズ以外の季節にはジャケットのこの5つのポケットに、スマホ、名刺入れ、ハンカチ、ボールペン、メモ帳、小銭入れなどを収納している。それが夏場のクールビズではトップスのポケットは胸元の1つのみ。つまり夏場に忘れ物が増えるのは、ポケットの数が5→1へと激減することにあるからではないだろうか。
鞄の中にいくらでもモノが入るじゃないか、という声もあるだろうが、スマホ、名刺入れ、メモ類などはすぐに取り出せ、すぐにしまえなければ、その機能を十分に果たすことはできない。イギリスでスーツが発展した19世紀当時、ジャケットのポケットはやはり財布や時計、ペンなどを持ち運ぶために作られたと聞いたことがある。当時はバッグやポーチを持つことが少なく、服の中に必要なものを収納するのが一般的だったため、ポケットが必須の要素とされたのだ。収納という機能面以外でも、猛暑とはいえ、会合や訪問先、訪問の目的によってはどうしてもジャケット着でなければならない場面がある。
今号では猛暑対策展から、クリーニング現場の熱中症対策に適した製品・サービスを取り上げたが、筆者個人の裏テーマは「夏場でもジャケットを快適に着るためのアイテム探し」だった。

電動ファンが収納できるTシャツは「スターウォーズ」とのコラボ商品だった
しかし、工場や屋外の現場で着用する熱中症対策グッズ・ユニフォームは会場所せましと展示されていたものの、主な業務が外回りでジャケット着用のビジネスマンに適するようなグッズは残念ながら見つけることはできなかった。それに近いものといえば、㈱空調服が展示していた電動ファンと18Vバッテリーを収納するポケットが付いたTシャツだろうか。オフィスカジュアルではあるが、このファン付きTシャツなら上からジャケットを着ることもできそうだ。しかし、ブースの担当者は「ファン付きウェアは風の通り道がないと冷却効果が期待できない」という。加えて、「ジャケットに対応した製品へのニーズは少なくないので、今後の展開にご期待いただきたい」。夏場でも快適にジャケットが着用されればクリーニング業界にとっても新需要を喚起することにもなるだろう。夏の忘れ物を減らすためにもそんな製品の登場を切に願っている。(東海林)