最終更新日:

コインランドリー刑事

テレビドラマに登場したコインランドリーの聖地を巡る旅(ツアー)ベスト10

藤原健一 (ふじわらけんいち)

どうも、コインランドリー刑事です。
「デカ」って呼んでね。
ところで、最近のテレビドラマにはコインランドリーがよく出てくると思いませんか?
えっ?思わない?
そんなあなたのパソコンのキーボードの「ins」キーを押して上書きモードにしてイライラさせてやるぜ!!
さて、映画ちいかわも大ブームですが、「ティーかわ」も盛り上がっております。
えっ?ティーかわって何?
そんなあなたのパソコンの(以下略)

・・・ってなわけで、今回も本当に無駄な枕が終わったところで、ここから本編です。
洗濯機が回るあいだ、物語も回りはじめる。
東京の街角にひっそりと佇むコインランドリー。
いつもなら、洗濯物を放り込み、終わるまでの数十分を過ごすだけの場所です。
ところがテレビドラマの世界では、その「何もすることのない待ち時間」に、不思議な出来事が起こります。
知らない男女が出会ったり。
言えなかった本音がこぼれたり。
事件の糸口が見つかったり。
人生をやり直そうと決心したり。
今回訪ねるのは、そんな物語の舞台になった東京都内のコインランドリー10か所。
洗濯物だけでなく、恋も、秘密も、人生も回り始めた場所を訪ねるツアーへ出発しましょう。



ランドリープレス六郷水門店 東京都大田区南六郷2-33-12

LAUNDRY 1「Tシャツが乾くまでの間にいろいろ起こりすぎ」

ランドリープレス六郷水門店 東京都大田区南六郷2-33-12
「Tシャツが乾くまで」(2026年・ケイファクトリー/TBS)


蒼井優演じる瀬尾咲子の夫・充が、あるバス事故をきっかけに行方不明になります。一方、中島歩演じる園田樹生は、同じ事故で妻・あずさを失っていました。
残された二人が出会い、「自分たちの伴侶の間には、自分たちの知らない何かがあったのではないか」と真相を追っていく物語。
脚本は「silent」「いちばんすきな花」などで知られる生方美久。単なるミステリーではなく、夫婦とは何か、誰かを本当に知るとはどういうことなのかを静かに問いかけていく作品です。
“Tかわ”こと「Tシャツが乾くまで」。
主人公の咲子と樹生が顔を合わせる重要な場所が、ここ「ランドリープレス六郷水門店」。
そして物語を追っていくと、このランドリーが二人だけではなく、夫・充と妻・あずさにもつながっていたことが見えてきます。
「この場所で、四人の人生が知らないうちに交差していたのか……」
そう思うだけで、何気ないコインランドリーが急に意味深な空間に見えてきます。



コインランドリー明神湯 東京都大田区南雪谷5-14-8

LAUNDRY 2「東京で別々に暮らしていた二人の生活圏が、少しずつ重なっていく。」

コインランドリー明神湯 東京都大田区南雪谷5-14-8
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(2016年・フジテレビ)

有村架純演じる杉原音と、高良健吾演じる曽田練。
北海道でつらい境遇の中にいた音と、福島から上京し東京の引っ越し会社で働く練が偶然出会い、それぞれに事情を抱えた若者たちとともに東京で懸命に生きていくラブストーリーです。
きらびやかな「東京の恋」ではありません。
仕事、お金、故郷、孤独。
不器用な若者たちが都会の片隅で、それでも誰かを好きになってしまう。その切なさが作品の魅力です。
劇中では、二つのコインランドリーが音と練の日常を結びつけます。
こちらの明神湯は、いわば練の生活圏側にあるランドリー。後に音もこの場所を訪れます。
次に訪れる第一相模湯と、ぜひ「二軒一組」で見てください。



コインランドリー第一相模湯 東京都大田区西六郷2-29-2

LAUNDRY 3「同じ東京、違うランドリー。離れていた二人の暮らしを歩いてつなぐ。」

コインランドリー第一相模湯 東京都大田区西六郷2-29-2
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(2016年・フジテレビ)

同じ作品に登場する、もう一つのコインランドリー。
劇中で音が利用する「南口のコインランドリー」として登場したのがこちらです。
対して、前の明神湯は「北口」側のランドリーとして描かれました。
二軒を実際に巡ってみることで、
「音はこちら」
「練はあちら」
と、テレビ画面では分からなかった二人の生活の距離を、東京の実際の街の中で体感できます。
一つのドラマのために二つのランドリーを巡る。これこそデカならではの楽しみ方です。

この記事の著者

藤原健一 (ふじわらけんいち)

1969年生まれ、宮城県石巻市出身です。


2002年から東京都内でコインランドリーを調べ歩いてきました。きっかけは母の介護でどうしてもサラリーマンを辞めなくてはなくなり、自宅で模型作家の仕事をするようになったのですが、病気の母とずっと一緒にいて、くたびれてしまったので、息抜きに外出する用事を無理やり作るため、どこでも良いので目標を決めて訪ね歩くのがいいな、また、すぐに制覇できるのではなく、永遠に訪ね歩けるものが良いな、と考え、たまたまその目標が東京都内の全てのコインランドリーだったからです。


その頃のコインランドリーは第3次ブームで、新しいお店がどんどん出来たり、古いお店がどんどん無くなったりと新陳代謝が激しかったので、つい先日行った場所が全く違う様相を呈していたりして、調査がどんどん楽しくなって行き、気がついたらあっという間に3,000軒を超えるコインランドリーに行ってしまってました。


その後、コインランドリーマニアとしてあるテレビ番組に出演して以来、講演や原稿を頼まれるようになり、その取材を通して業界関係者との交流も増えました。


ありがたいことに、ゼンドラの関さんとも、その中の出会いのひとつです。


求人広告を見て2018年からコインランドリーの清掃の仕事も始め、効率的、効果的な清掃方法や売上の伸ばし方にも詳しくなってきました。


この連載では、コインランドリー業界がより良くなるように、私の知識や経験を役立てたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。

関連記事