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売上アップスーパーレポート

2017年クリーニング業界の時流予測《前編》

株式会社日本売上アップ研究所 代表取締役

中西正人 (なかにしまさと)

コインランドリーは利回り10%以上も

07 コインランドリーの増加と閉店

国内初となる「コインランドリー展示会」が開催され賑わいを見せた通り、今、コインランドリーは「成長市場」です。

すでに事業に参入しているクリーニング店経営者は、投資対効果に厳しい目を持っていますが、投資家や個人、異業種からは、利回り10%以上が狙える魅力的な「投資対象」と映っています。

人的なサービスも提供できるCクリーニング併設店は、非常にメリットの大きいものです。「成長期」にある今、早期参入と早期回収(当社では5年以内が目標)がポイントです。

この先、返済不能店舗が増えはじめ、再び「中古機械市場」も活気づくと思われます。


08 訪日外国人の増加、関連ビジネスは活況

政府の政策により、外国人観光客は増えます。これも東京オリンピックまでは確実に増えると予想され、今、東京や大阪の低価格系ビジネスホテルでも1万円以下で宿泊することが困難な状況が続いています。

ホテルに関連する「リネン系」のビジネスは大いに盛り上がっています。「B to B=ビジネス需要」の市場にはチャンスがあります。


09 ナショナリズムの台頭

トランプ大統領でアメリカは「自国優先主義」をとります。日本もアメリカの影響を受けて、世論を「自国の防衛」→「憲法改正」の流れへ誘導してゆくことは十分に考えられます。「日本的なもの」を見直し、それを現代版にアレンジした商品やサービス、デザインがヒットしてきます。街の中に「日の丸」をはじめとする「日本を象徴するもの」を見る機会が多くなってゆくと思います。


10 組織体制の2極化現象

クリーニング業界のみならず、パート労働力主体で動いていた企業は、組織体制をどうするか?の選択を迫られます。

A:「多人数・短労働時間型」短時間労働のパート、アルバイトを数多く雇用して運営していくスタイル、1店舗につき10人以上のスタッフをかかえる場合もある。

B:「少人数・長労働時間型」正社員主体で運営するスタイル。人件費の向上は「やむなし」として、スタッフ正社員化を図り、勤務を安定させる。パート・アルバイトは補助として雇用する。

それぞれに、長所と短所はあります。

Aの場合、人件費を安く抑えられますが、優秀なリーダー(正社員)がいなければ崩壊してしまいます。現場の接客レベルを向上させることが難しいです。クリーニング店の場合、3〜4店舗に1人、管理に強い正社員が配属されるイメージです。

Bの場合、勤務(シフト)は安定し、質の高い接客も提供できますが人件費が高くなります。意欲の低い社員・生産性の低い社員が増えただけでは、会社にとって大きな負担増となります。1店舗に1人、現場に強い正社員が配属されるイメージです。

〈次回・後編11〜20の説明に続く〉

この記事の著者

中西正人 (なかにしまさと)

株式会社日本売上アップ研究所 代表取締役

株式会社 日本売上アップ研究所 代表取締役


クリーニング店とコインランドリー店の「売上アップ」実務サポートに、圧倒的に強い経営コンサルタント。

一貫して「地域一番店」づくりと「価値」を伝えるマーケティングを展開し、クライアント1社ごと1店舗ごとの状況や強みにあわせて、業績を上げる支援を行っている。


立地診断/競合分析/新規出店/店舗改装/商品政策/チラシ・DM・ポスター等販促ツールづくり/幹部育成/接客手法/HPづくり/SNS販促/戦略・戦術構築等を得意としている。


クリーニング店は、平均年商2100万円以上、役員報酬+営業利益で売上の21%以上、2100年まで永続する店舗づくり。


コインランドリー店は、ミリオンショップ(月商100万円以上)で、投資回収5年以内の店舗づくり。が、代名詞。


略歴

1972年、兵庫県生まれ。県立加古川東高校、同志社大学を経て、1994年、船井幸雄率いる経営コンサルティング会社(株)船井総合研究所入社。


同社にて、クリーニング店・活性化チームを創設し、10年間にわたり、チームリーダーを務める。

2011年「クライアント様の売上を、さらに、ローコストで確実にアップさせることができる専門家集団を作ること」を目的として「(株)日本売上アップ研究所」を創業。現在に至る。


2冊の著書『自分でつくる!90日で売上を1.5倍にするマーケティング計画』・『超実践!繁盛『看板』はこうつくる』(同文舘出版)は、大手書籍通販サイトでも絶賛の良書。

海外でも翻訳出版されている。


自社WEBサイト「クリーニング2100倶楽部」では、週に2度、ブログを更新。

定期的に、購読・閲覧している業界関係者も多い。

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