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目指すは一点単価1000円超・これが私の生きる道!(鹿児島市・白晴舎)

営業時間短縮&定休日追加 でも売上は14%増

今回は日本全国の小規模事業者が、これから先の方向性を定めていく中でヒントにしていただきたい、鹿児島県鹿児島市の㈱白晴舎を取材した。

同社は今年で創業70年のユニット1店舗。現在48歳の木村和行社長は祖父、父から継いだ3代目だ。

木村社長は「これから先、『もっとたくさんの品物を集めたい』と思うことは、もうない。一人一人のお客様に深く向き合い、当店に対して何を求めているのか。そこを理解して応え、少ない点数でもしっかり利益を確保していくことが、我々、小規模事業者の在り方では」という考えの持ち主。

実際、一点単価は840円と全国的に見ても高い数字だが、将来的には1000円超えを目指している。ターゲットも服を長く大切に着たいコア層と高所得者層に絞りつつあるが、常連客の信頼度は非常に高く、値上げを実施して年一利用のお客は離れてもリピーターに支えられている。なんとフェリーに乗ってまではるばるやって来るお客も存在するほどで、1点単価1000円超えの目標は決して絵に描いた餅でないことが店を訪問するとよく分かる。コロナの影響で一時的に下がった売上も「ようやくコロナ前の水準まで戻ってきた」と話す表情は明るい。

今年2月には店舗をリニューアルするとともに、「これまでの働き方を変えたい!」と営業時間を短縮し、定休日も1日増やした。しかし2月の売上は、前年同月比114%。

白晴舎の取り組みから小規模事業者の活路が、見えてきた。

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甲突川に架かる橋から、桜島を見ることができた(左)。リニューアルした白晴舎の前で木村和行社長

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