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暑くなってから準備しても間に合わない。暑熱対策の基礎知識を解説

「クリーニング工場は暑い」が世の中の常識?

827人―これは厚生労働省が発表した2022年、職場での熱中症による死傷者数だ(※死亡者数は30人)。前年の状況と比較すると、死傷者数、死亡者数ともいずれの年よりも上回った。2022年に特徴的だったのは、死亡災害のうち30件全て男性であり、熱中症予防のための労働衛生教育の実施を確認できなかった事例が26件あったこと。

クリーニング業でも40代男性が亡くなった。ボイラーを使い、プレス機から大量の蒸気が噴出されるクリーニング工場の作業スタッフは、熱中症のリスクと極めて隣り合わせの環境に置かれていると言っても過言ではなく、もとより各社が試行錯誤を繰り返して対策に取り組んでいる。

ただし、多くの会社ではその取り組みが夏場に集中しているが、気温の上昇に体が慣れていない3月頃から、20度超えを記録する日が見受けられるようになった11月頃まで、熱中症を発症するリスクはある。準備期間も含めると、もはや通年で取り組むべき課題とも言えよう。本紙面では、今の時期だからこそ押さえておきたい暑熱症対策に関する知識やポイントについて紹介していく。

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