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AI分析による市場の将来動向 5年後、2030年のクリーニング業界を予測
2.13%減の1728億円と予測
経済予測プラットフォーム「xenoBrain(ゼノブレイン)」を提供する株式会社xenodata lab.は、AIによるニュース解析に基づき、全193業界の市場規模の将来動向を予測したレポートを公開した。レポートには、クリーニング業界も含まれている。
経済予測プラットフォーム「xenoBrain」は、経済ニュースや企業開示資料、統計を独自のAIで解析する事で、様々な経済情報を予測する経済予測プラットフォーム。経済事象と経済事象のつながりを解析し、企業業績、素材価格、業界需要、統計などの予測を提供することで事業会社の経営意思決定や金融機関の業務効率化をサポートするもの。
米国ダウ・ジョーンズ社や時事通信社といった大手メディア、帝国データバンクとの提携により信頼性の高い情報を収集・解析しているという。
今回のレポートでは、
●2030年までの市場規模推移予測
●今後生じる重要な市場環境の変化
●業界における国内マーケットシェアランキング
●AI予測レポートの活用例―をまとめている。
●業界の定義
レポートでは、「クリーニングは、上位業界にクリーニング・リネンを持ち、下位業界に宅配クリーニング、業務用クリーニングを含む業界である」と定義し、所属企業における当業界主要サービスの国内推定売上高を全社合計し算出した現在の国内市場規模を1766億円としている。リネンサプライやコインランドリーの需要は含まれていないようだ。
●今後の市場環境の変化
AI分析は、環境問題・SDGs、技術革新、消費動向の変化、少子高齢化、国策・規制、トランプ政権、国際情勢の8つのカテゴリーと、各カテゴリーを細かく分類したサブカテゴリーを基に、市場変化からの業績影響を予測。
消費者動向の変化において、市場成長にポジティブな影響が大きい社会トレンドとしては、女性就業者数増加(家事時短)、ペット需要増加、転職需要増加(スーツ需要増)、単身世帯数増加(外食需要増加)、共働き世帯数増加(外食需要増加)を挙げる。
一方、ネガティブな影響が大きいものとしては、節約志向拡大(外食需要減)、働き方改革推進(テレワーク増)、地方移住人数増加(テレワーク増)、コト消費需要増加(アパレル需要減)、健康志向拡大(外食需要減)など。
そのほか、サブカテゴリーでポジティブ要因はワークスタイルの変化のみで、一方のネガティブ要因として、気候変動、生産年齢人口減少、ライフスタイルの変化、人手不足を挙げている。
総合評価はBマイナス。宅配分野は成長すると予測
●市場規模成長性評価
以上の分析から、今後5年間の市場規模予測成長率はマイナス2.13%として、1766億円から1728億円に減少すると予測している。
内訳を見ると、病院・介護施設向けクリーニングが8.12%(腎臓がん患者数増加→手術件数増加→病院需要増加)、宅配クリーニングが12.49%(ミレニアル世代消費拡大→携帯電話サービス需要増加)成長するものの、業務用クリーニングが6.89%縮小するとしている。また、時系列でみると、1年後、2年後の減少が比較的大きいと予測する。
●マーケットシェア
同レポートでは国内市場の主要プレイヤー8社を挙げており、シェア(推定)を1位から白洋舍(9.19%)、穂高(8.63%)、ロイヤルネットワーク(4.35%)、きょくとう(2.47%)、ノムラクリーニング(2.07%)、フタバ(1.53%)、ユーゴー(1.50%)、みやざき洗染(1.40%)としているほか、そのうち1社が成長、7社が衰退すると予測している。
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